国際政治 - 恐怖と希望 (中公新書)
本,高坂 正堯
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作者 : 高坂 正堯
コレクション : 本
ISBN-10 : 4121801083
発行日 : 2017/10/18
本のタイトル : 国際政治 - 恐怖と希望 (中公新書)
平均的な顧客フィードバック : 4.2 5つ星のうち（6人の読者)
ファイル名 : 国際政治-恐怖と希望-中公新書.pdf (サーバー速度19.39 Mbps)
ファイルサイズ : 19.81 MB
内容紹介 世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。戦争の危機はなぜ去らないのか――この問いに答える書物は少ない。国際関係を単純に図式化・理想化することなく、また「複雑怪奇」といって正確な認識を諦めることもなく追い求めた著者が、軍縮、経済交流、国際機構などを具体的に検討しながら、国家利益やイデオロギーがからみあう現実世界を分析し、組織的に論じた国際政治の入門書。 内容（「BOOK」データベースより） 世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。戦争の危機はなぜ去らないのか―この問いに答える書物は少ない。国際関係を単純に図式化・理想化することなく、また「複雑怪奇」といって正確な認識を諦めることもなく追い求めた著者が、軍縮、経済交流、国際機構などを具体的に検討しながら、国家利益やイデオロギーがからみあう現実世界を分析し、組織的に論じた国際政治の入門書。 著者について 1934年(昭和9年),京都市に生まれる.京都大学法学部卒業.1960年より2年間ハーバード大学留学.法学博士.京都大学教授.専攻,国際政治学,ヨーロッパ政治史.1996年(平成8年)5月,逝去.『高坂正堯著作集』(全8巻)のほか,著書に『世界地図の中で考える』『政治的思考の復権』『近代文明への反逆』『外交感覚』『現代の国際政治』『平和と危機の構造』『高坂正堯外交評論集』『世界史の中から考える』『現代史の中で考える』などがある. 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 高坂/正堯 1934年(昭和9年)、京都市に生まれる。京都大学法学部卒業。1960年より2年間ハーバード大学留学。法学博士。京都大学教授。専攻は国際政治学、ヨーロッパ政治史。1996年(平成8年)5月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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内容紹介 世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。戦争の危機はなぜ去らないのか――この問いに答える書物は少ない。国際関係を単純に図式化・理想化することなく、また「複雑怪奇」といって正確な認識を諦めることもなく追い求めた著者が、軍縮、経済交流、国際機構などを具体的に検討しながら、国家利益やイデオロギーがからみあう現実世界を分析し、組織的に論じた国際政治の入門書。 内容（「BOOK」データベースより） 世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。戦争の危機はなぜ去らないのか―この問いに答える書物は少ない。国際関係を単純に図式化・理想化することなく、また「複雑怪奇」といって正確な認識を諦めることもなく追い求めた著者が、軍縮、経済交流、国際機構などを具体的に検討しながら、国家利益やイデオロギーがからみあう現実世界を分析し、組織的に論じた国際政治の入門書。 著者について 1934年(昭和9年),京都市に生まれる.京都大学法学部卒業.1960年より2年間ハーバード大学留学.法学博士.京都大学教授.専攻,国際政治学,ヨーロッパ政治史.1996年(平成8年)5月,逝去.『高坂正堯著作集』(全8巻)のほか,著書に『世界地図の中で考える』『政治的思考の復権』『近代文明への反逆』『外交感覚』『現代の国際政治』『平和と危機の構造』『高坂正堯外交評論集』『世界史の中から考える』『現代史の中で考える』などがある. 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 高坂/正堯 1934年(昭和9年)、京都市に生まれる。京都大学法学部卒業。1960年より2年間ハーバード大学留学。法学博士。京都大学教授。専攻は国際政治学、ヨーロッパ政治史。1996年(平成8年)5月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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旧版が絶版になったと思っていたが、こうして復刊し、電子書籍でも読めるようになったというのはうれしい限りだ。確認したところ、内容に関しては旧版と変わっていないようだったので、以下に旧版のレビューを掲載する。昭和41年（1966年）初版の新書だが今読んでも得られるものは多い。この本は国際政治の中でも平和の実現という問題に焦点を当て、議論を展開している。どのような視点で国際政治を見るべきか述べた序論に続いて、第1章では勢力均衡策と軍縮、第2章では経済交流の増大、第3章では国際機構というテーマで、平和の実現について考察している。この本を読んで最も印象に残ったことは平和を実現する「万能薬」は絶対に存在しないということである。著者の冷静かつ論理的な記述によって、保守派が主張しがちな対外強硬策も、リベラル派が主張しがちな楽観論も、ともに戦争につながる可能性を常に孕んでいることが実感できる。例えば、軍縮はそれ自体は素晴らしい思想だが、お互いせーのでピストルを捨てようと約束したとしても、合理的な人間であれば相手だけが捨てれば自分は捨てないのが最適解であるように、人間が理性的であればこそ軍縮はうまくいかないのである。加えて、ピストルを捨てたかどうか誰が確認するのかという軍縮における「管理機関」の危うさの問題もある。また、国際間の経済交流の活発化が戦争防止に寄与するというのもいささか楽観に過ぎており、いびつな貿易構造が生んだ二国間の経済格差の増大が戦争につながることも十分ありうる。かつてより少なくなってきたとは言え、2019年現在でも国際機構に過大な期待を寄せる人がいるが、その限界についてもこの時点で指摘している。この本が世に出て50年以上が経過し、かつての国際政治における最重要テーマであった冷戦もとうの昔に終わった。しかし、依然として世界中で内戦や紛争、テロリズムは続いており、世界で平和が実現するのはかなり遠い先のことのように思える。そんな時、人は病気の治療のように、戦争の原因になっているものを取り除けば平和になると考えがちだが、国際政治・国際関係はそれほど単純なものではなく、極めて複雑な要因が絡み合っていることを常に念頭に置く必要がある。制限的な武力行使が有効な場面はどんな時か、国際連合がその能力を発揮するときとそうでないときはどう違うのか、国際世論の力にどれほど期待すべきかなど、現実を冷静に分析して使うべきツールを慎重に考察し、「より最小の悪」を選ぶことで初めて平和への道筋が開かれる。こうした思考の枠組みを提供してくれるという点で、この本の重要性は未だ減じていない。
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